「パスワードマネージャーを使いたいが、どれを選べばいいかわからない」という声をよく聞きます。主要な4サービスを料金・機能・セキュリティ・使いやすさの観点で比較します。

主要4サービスの比較表

料金・日本語対応・無料プラン・クラウド同期など主要な項目を一覧でまとめました。

項目1PasswordBitwardenDashlaneKeePass
料金(個人)月$2.99〜無料あり / 月$1〜月$4.99〜無料(OSS)
日本語対応
無料プランなしあり(機能制限)なしあり(完全無料)
クラウド同期ありありありなし(自己管理)
ゼロ知識暗号化ローカル完結
家族・チーム共有
ブラウザ拡張
モバイルアプリ

各サービスの特徴

4サービスそれぞれの強み・弱み・向いているユーザーを詳しく解説します。

1Password

使いやすさを最優先したい個人・家族・中小企業に向いているサービスです。

カナダのAgileBits社が開発するパスワードマネージャーで、ブラウザ拡張・スマートフォンアプリの完成度が高く、Apple製品との親和性に優れています。無料プランはありませんが、Families(家族5人まで)プランのコストパフォーマンスは高いです。

主な特徴的な機能は以下の通りです。

料金(2026年時点)は個人が月$2.99(年払い)、Families(5名)が月$4.99(年払い)、Businessが月$7.99/ユーザーです。

Bitwarden

無料で使いたい方・オープンソースを好む方に向いているサービスです。

オープンソースのパスワードマネージャーで、個人利用は基本的に無料で使えます。ソースコードが公開されているため、セキュリティ研究者による独立監査が行われており、透明性が高いのが特徴です。

無料プランでできることは以下の通りです。

有料プラン(年$10〜)ではTOTPコード生成機能・1GBの暗号化ファイルストレージ・優先サポートが追加されます。自社サーバーにホスティングする「セルフホスト」オプションもあります。

Dashlane

パスワード以外のセキュリティ機能も一括管理したい方に向いているサービスです。

パスワード管理に加えて、組み込みVPN・ダークウェブ監視・フィッシング対策などのセキュリティ機能を統合しています。機能は豊富ですが価格は高めです。主な機能はパスワード変更の自動化(一部対応サイト)、ダークウェブスキャン(流出したメールアドレスの監視)、組み込みVPN(プレミアムプラン以上)です。

KeePass

クラウドを一切使いたくない・完全にオフラインで管理したい方に向いているサービスです。

ドイツのオープンソースプロジェクトで、パスワードデータベースはローカルファイル(.kdbx形式)として保存され、クラウドサーバーには一切送信されません。高度なセキュリティ意識を持つユーザーや、クラウドサービスを使えない業務環境での利用に向きます。

デメリットとして、ブラウザ拡張・モバイルアプリはすべてサードパーティ製であること、UIが古くセットアップに手間がかかること、クロスデバイス同期は自前のクラウド(Dropbox・Nextcloud等)が必要なことが挙げられます。

選び方のポイント

用途や条件に合わせた選び方を解説します。

無料で使いたい場合

コストをかけずにパスワード管理を始めたい場合は、Bitwardenが最有力候補です。無料プランでもパスワードの無制限保存・全デバイス同期ができます。機能面で不足を感じたら有料プラン(年$10)に切り替えるのが現実的なステップです。

家族・チームで使いたい場合

複数人でパスワードを安全に共有したい場合は、1Password Familiesが使いやすさとコストのバランスが良いです。共有ボールトの設定が直感的で、家族間でのパスワード共有管理がしやすい設計です。

法人・企業で導入する場合

組織でセキュリティ管理を強化したい場合は、1Password BusinessまたはBitwarden Teamsが選択肢になります。社員のアカウント管理・アクセス権限の一元管理・監査ログの取得が必要な場合は有料プランが必須です。

クラウドを使いたくない場合

データをクラウドに預けたくない場合は、KeePassまたはBitwardenのセルフホストオプションを選択します。ただし運用の手間が増えることを理解した上で選ぶ必要があります。

マスターパスワードの管理

どのパスワードマネージャーも、マスターパスワード(または回復キー)を紛失するとデータにアクセスできなくなります。以下のルールを守って管理してください。

安全なパスワードを自動生成する

パスワードマネージャーは保存だけでなく、安全なパスワードを生成する機能も持っています。16文字以上・英大文字・小文字・数字・記号の組み合わせが推奨です。ランダムパスワード生成ツールでも安全なパスワードを即時生成できます。