--- title: "UTMパラメータが消える・引き継がれない原因と対処法" description: "広告リンクに付けたUTMパラメータがGA4で計測されない・途中で消える原因を解説します。リダイレクト・WordPressプラグイン・SPAのルーティング・クロスドメイン計測など原因別の確認方法と対策をまとめました。" date: 2026-06-30 category: 広告・計測 tags: [UTM] related_tools: [utm-builder] draft: false --- UTMパラメータ(`utm_source`・`utm_medium`・`utm_campaign` など)は、広告やメールからの流入元を識別するためにURLに付加するパラメータです。正しく設定したはずなのに「GA4でorganic扱いになっている」「directになっている」という問題は現場で頻繁に起きます。 ## UTMパラメータが消える主な原因 ### 原因1:リダイレクトがパラメータを引き継がない 最も多い原因です。リンク先のURLにリダイレクトが設定されている場合、パラメータが引き継がれないことがあります。 **よくあるケース**: - `http://` → `https://` のリダイレクト(HTTPSリダイレクト) - `www.` あり → `www.` なし(または逆)の統一リダイレクト - `.htaccess` や Nginx設定でのリダイレクト - WordPressの「パーマリンク正規化」によるリダイレクト(末尾スラッシュの有無) **確認方法**:UTMパラメータ付きのURLをHTTPステータスチェッカーに入力し、リダイレクトチェーンを確認します。リダイレクト後のURLにパラメータが含まれているかを確認してください。 **対策**:リダイレクト先に直接UTMパラメータ付きのURLを設定します。つまりリダイレクトが発生しないURLを広告リンクとして使います。 ``` ❌ リダイレクトが起きるURL https://example.com/lp →(301リダイレクト)→ https://example.com/lp/ ✅ 最終的なURLに直接UTMを付ける https://example.com/lp/?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=brand ``` ### 原因2:WordPressプラグインがURLを書き換える 一部のWordPressプラグイン(キャッシュプラグイン・セキュリティプラグイン・SEOプラグインなど)がURLを正規化する際にパラメータを削除することがあります。 **よく名前が挙がるプラグイン**: - Rank Math(URLの正規化設定) - Yoast SEO(一部のリダイレクト設定) - W3 Total Cache / WP Rocket(キャッシュ設定) **確認方法**:ブラウザのアドレスバーでUTMパラメータ付きURLにアクセスし、ページ表示後にURLのパラメータが残っているかを確認します。 ### 原因3:GA4の設定でパラメータを除外している GA4の「参照除外リスト」や「クエリパラメータの除外設定」によって、UTMパラメータが計測から除外されている場合があります。 **確認場所**:GA4 → 管理 → データストリーム → 詳細設定 → Google タグ設定 → 「URL クエリパラメータを除外」 `utm_source` などのパラメータが誤って除外リストに含まれていないか確認します。 ### 原因4:SPA(シングルページアプリケーション)のルーティング ReactやVue.jsなどで作られたSPAサイトでは、ページ遷移がブラウザのURL変更ではなくJavaScriptで処理されます。このため、UTMパラメータを持ったURLで来訪しても、SPAのルーティングがパラメータをルートパスに引き継がないケースがあります。 **対策**:SPAのフレームワークに合わせて、UTMパラメータをsessionStorage・localStorageに保存し、コンバージョンイベント発火時に参照する実装が必要です。 ### 原因5:ランディングページ → 別のドメインへの遷移 LP(ランディングページ)に来訪し、そこから申し込みフォームが別ドメイン(例:kintoneフォームやGoogle Forms)にある場合、ドメインをまたいだ時点でGA4のセッションが切れます。 **対策**:GA4のクロスドメイン計測設定を行います。 ``` GA4 → 管理 → データストリーム → タグ設定を行う → 設定 → クロスドメインの計測 → ドメインを追加 ``` ### 原因6:メール内のリンクでGmailが短縮URLを挿入する 一部のメール配信システムやメールクライアントがリンクを短縮・トラッキングURLに置き換えることがあります。その際にUTMパラメータが引き継がれないケースがあります。 ## UTMパラメータが正しく計測されているかの確認手順 1. **GA4のリアルタイムレポートで確認する**:UTMパラメータ付きのURLにアクセスし、GA4のリアルタイムレポートでトラフィックソースが正しく反映されているか確認します。 2. **GA4のデバッグビューを使う**:Chrome拡張「Google Analytics Debugger」を使うと、GA4に送信されているイベントとパラメータをリアルタイムで確認できます。 3. **UTMパラメータビルダーで正しいURLを生成する**:スペースや全角文字がパラメータに含まれていないか、`&` でなく `?` を使うべき箇所で `&` を使っていないか確認します。 ## UTMパラメータの命名ルール パラメータの値はGoogleが区別するため、表記ゆれが計測の分断を引き起こします。 ``` ✅ 統一された例 utm_source=google utm_medium=cpc ❌ 表記ゆれの例 utm_source=Google ← 大文字(別のソースとして記録される) utm_medium=CPC ← 大文字(別のメディアとして記録される) utm_medium=paid ← cpcとは別に記録される ``` UTMパラメータは小文字で統一し、チーム内で命名規則を決めておくことが重要です。UTMパラメータ生成ツールを使うと規則を守ったURLを一元管理できます。