UTMパラメータを付けてGA4で計測しようとしたのに、レポートに「(not set)」が表示される・参照元が正しく分類されないというトラブルはよく起きます。原因を特定して解消するための手順を解説します。

UTMパラメータがGA4で正しく計測される仕組み

URLに付けたUTMパラメータ(utm_sourceutm_mediumutm_campaignなど)は、ユーザーがそのURLをクリックしたときにGA4のJavaScriptタグが読み取り、セッションデータとして記録します。

https://example.com/?utm_source=newsletter&utm_medium=email&utm_campaign=spring2026

このURLからアクセスがあると、GA4は以下のように記録します。

パラメータGA4レポートの列
utm_sourcenewsletterセッションのデフォルト チャンネル グループ / 参照元
utm_mediumemailメディア
utm_campaignspring2026キャンペーン

DebugViewでリアルタイムに確認する方法

UTMパラメータが正しく記録されているか確認する最も確実な方法はGA4のDebugViewです。設定してから実際にアクセスするだけでリアルタイムにイベントを確認できます。

設定手順

以下の手順でDebugViewを有効化します。

  1. ChromeにGA4のDebug拡張機能「Google Analytics Debugger」をインストールして有効化
  2. GA4管理画面 → 「管理」→「DebugView」を開く
  3. UTMパラメータ付きURLにアクセスする
  4. DebugViewの左ペインにデバイスが表示されたらクリック
  5. session_startイベントのパラメータ一覧でutm_sourceutm_mediumなどを確認

DebugViewでパラメータが表示されていれば計測は正常です。表示されない場合はGA4タグが読み込まれていない可能性があります。

(not set)になる原因と対処法

UTMパラメータが正しく渡っているのにGA4に「(not set)」と表示される場合、以下の原因を順番に確認します。

原因1:リダイレクト先でUTMパラメータが消える

最も多い原因です。リダイレクト設定(.htaccess・WordPressプラグイン・短縮URL)によってはUTMパラメータが除去されることがあります。

UTMパラメータ付きURLを直接ブラウザのアドレスバーに入力して遷移後のURLを確認します。パラメータが消えていれば、リダイレクト設定が原因です。

.htaccessでのリダイレクト設定にクエリ文字列を引き継ぐよう修正します。

# クエリ文字列(UTMパラメータ等)を保持してリダイレクト
RewriteRule ^old-page/?$ /new-page/ [R=301,L,QSA]

[QSA](Query String Append)フラグが付いていないリダイレクトではパラメータが消えます。

原因2:GA4タグが一部のページに設置されていない

UTMパラメータ付きURLのランディングページにGA4タグが読み込まれていなければ計測できません。GTMを使っている場合は、タグの発火条件から漏れているページがないか確認します。

Chrome開発者ツール(F12)→「ネットワーク」タブでanalyticsgtagを検索し、GA4のリクエストが発生しているか確認します。

原因3:utm_mediumの値がGA4のデフォルトチャンネル定義に合わない

GA4はutm_mediumの値をもとにセッションをチャンネルグループに自動分類します。emailcpcorganicなどGA4が認識するmedium値以外を使うと「Unassigned」や「(not set)」に分類されます。チャンネル別の推奨medium値は以下の通りです。

チャンネル推奨 utm_medium
メールemail
有料検索広告cpc
ディスプレイ広告display, banner
SNS(有料)paid_social
SNS(自然流入)social
メルマガemail
QRコード(印刷物)print, offline

原因4:URLに同じパラメータが重複している

URL生成ツールや手動編集で?utm_source=x&utm_source=yのように同じパラメータが重複すると、GA4が正しく読み取れないことがあります。URLを生成する際は重複がないか確認します。

原因5:JavaScriptで動的に書き換えたURLのパラメータが消える

シングルページアプリケーション(SPA)やJavaScriptでURLを動的に書き換えるサイトでは、ページ遷移時にUTMパラメータが失われることがあります。GA4タグのpage_locationパラメータに元のURLが記録されているか確認が必要です。

GA4レポートでUTMの計測結果を確認する場所

UTMが正しく計測されている場合、以下のレポートで参照元・メディア・キャンペーン別の集計を確認できます。

レポート確認できること
集客 → 概要セッションのデフォルトチャンネルグループ別の集計
集客 → トラフィック獲得utm_source / utm_medium / utm_campaign 別の詳細
集客 → ユーザー獲得初回訪問時のUTM(ユーザー単位の初回参照元)
探索 → 自由形式任意のディメンション×指標でUTMを分析

「トラフィック獲得」レポートでは「セッションの参照元/メディア」ディメンションを追加することでnewsletter / emailのような形で確認できます。

UTMパラメータ付きURLの作成

URLへのパラメータ付与にはUTMパラメータ生成ツールが便利です。utm_source・utm_medium・utm_campaignをフォームに入力するだけで正しい形式のURLが生成されます。