「HTTPS化の費用はどのくらいかかる?」という疑問を持つ方が増えています。結論からいうと、多くのケースで費用ゼロでHTTPS化できます。ただし、証明書の種類や用途によって有料が適切な場合もあります。

HTTPS化とは

HTTPSとは、Webサイトの通信を暗号化する仕組みです。ブラウザのアドレスバーに表示される「🔒」マークがHTTPS通信の証拠です。

HTTPS化されていないサイトはGoogleが「保護されていません」と警告を表示し、検索順位にも影響します。2018年以降、Googleは「HTTPS化されていること」をランキング要素の一つとして明示しています。

HTTPS化にかかる費用

無料(Let's Encrypt)

Let's Encryptは、非営利団体のISRGが提供する無料のSSL証明書です。ほぼすべての主要レンタルサーバー・ホスティングサービスが対応しており、個人サイト・中小企業サイトの大半はこれで対応できます。

費用: 0円(自動更新・90日ごとの再発行も無料)

対応しているサーバー例(2026年時点): - さくらのレンタルサーバー - エックスサーバー - ロリポップ - ConoHa WING - Cloudflare(CDN経由でSSLを適用)

有料証明書が必要なケース

有料SSL証明書には3つの種類があります。

種類略称特徴費用目安
ドメイン認証DVドメイン所有の確認のみ0〜数千円/年
企業認証OV企業の実在確認あり3〜8万円/年
拡張認証EV厳格な企業審査。アドレスバーに企業名表示(一部ブラウザ)8〜20万円/年

通常のWebサイトにはDV証明書(Let's Encrypt)で十分です。以下のケースでOV/EV証明書を検討します。

HTTPS化の手順(レンタルサーバーの場合)

ほとんどのレンタルサーバーは管理画面からワンクリックでSSL証明書を発行・設定できます。

ステップ1: SSL証明書を発行する

レンタルサーバーの管理画面にログインし、「SSL設定」または「無料SSL」メニューから証明書を発行します。対象のドメインを選択して「ON」にするだけで完了するサービスがほとんどです。

発行完了まで数分〜1時間程度かかることがあります。

ステップ2: HTTPSへのリダイレクト設定

SSL証明書を発行しただけではhttp://https://の両方でアクセスできる状態になります。http://へのアクセスを自動的にhttps://へ転送する設定が必要です。

.htaccess(Apacheサーバー)の場合:

RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTPS} off
RewriteRule ^(.*)$ https://%{HTTP_HOST}%{REQUEST_URI} [L,R=301]
サーバーの管理画面に「HTTPS転送」設定がある場合はそちらを使います。

ステップ3: www・非wwwの統一

https://example.comhttps://www.example.comが両方アクセスできる状態は、重複コンテンツとしてSEO上マイナスになることがあります。どちらかに統一します。

非www(https://example.com)に統一する場合:

RewriteCond %{HTTP_HOST} ^www\.(.*)$ [NC]
RewriteRule ^(.*)$ https://%1/$1 [R=301,L]
### ステップ4: 混在コンテンツ(Mixed Content)の修正

https://のページ内にhttp://の画像・CSS・JSが残っていると「混在コンテンツ」エラーが発生し、ブラウザがコンテンツをブロックします。

確認方法: - ChromeのDevTools(F12)→「コンソール」タブでエラーを確認 - WordPressの場合は「Better Search Replace」等のプラグインでURL一括置換

ステップ5: HSTSの設定(任意・推奨)

HSTS(HTTP Strict Transport Security)は、ブラウザに対して「このサイトには必ずHTTPSで接続する」よう指示するヘッダーです。設定しておくとHTTPへの接続自体を防げます。

Header always set Strict-Transport-Security "max-age=31536000; includeSubDomains"
## WordPress サイトのHTTPS化で注意すること

WordPressはサイトURLの設定がhttp://のままだと、HTTPS化後も画像・リンクがhttp://で生成されます。

「設定」→「一般」→「WordPress アドレス(URL)」と「サイトアドレス(URL)」をhttps://に変更します。変更後はキャッシュプラグインのキャッシュをクリアします。

HTTPS化後に確認すること

SSL証明書・HTTPS設定確認ツールにURLを入力すると、以下をまとめて確認できます。

設定変更後の動作確認や、証明書の有効期限チェックにご活用ください。